フィギュアの定義と分類

もともと「フィギュア」とは、「人の形をしたもの」という程度の意味で、立体模型を指す意味の言葉ではありませんでした。色々なジャンルの模型愛好家がその数を増やしてゆくのに従って、その言葉が広く様々な意味合いに使われ始めたため、造形された人型模型という意味に絞って「フィギュア」と言った場合でさえ、その定義に明確な境界を引くことはなかなか難しいようです。ジオラマに配置されるようなメタルフィギュアが、この手の玩具としてのフィギュアの元祖だとも言われていますが、その他にも、リカちゃん人形など着せ替え人形を含めたドール、一昔前にウルトラマンや怪獣の人形として広く流通したソフトビニール人形や、果ては、いわゆるガチャポンで販売されていたようなキン肉マンをはじめとする消しゴム人形まで、その範囲に含まれます。しかし現代の日本においては、漫画やアニメ、ゲームなどのキャラクター模型の意味で使われることがほとんどのようです。この場合「ガレージキット」という呼び名の方が広く定着しています。

フィギュアの様々な製造方法

いわゆる「ガレージキット」と呼ばれる種類のフィギュアは、プラモデルのような組立型の模型と対比され、原型と呼ばれる鋳型から複数生産される一体型模型のことを意味する場合が多いようです。もちろん、原型を取るためのオリジナルのフィギュアは、一般的な彫刻作品のようにはじめから立体として製作されます。もともと、この手のフィギュア製作は、加工がしやすいように粘土やパテのような柔らかい素材が用いられることが多かったために、破損や変形など時間的経過による劣化の影響を受けやすく、型を取ってより硬質な素材で再生産される、というキット生産の過程を取られるようになりました。はじめは少数のキャラクター愛好家たちによる個人的な趣味として作られていたガレージキットが、今やメーカー製作による商業品として大規模に流通するようになったのも、このキット生産という方法が大量生産に向いていたためです。「ガレージキットを作る」と言った場合、その原型を作ること・原型のもととなるオリジナルのフィギュアを作ることを指します。

実際のフィギュアの製造過程

ガレージキット・フィギュアの製作には、じつに複雑で何段階にもわたる過程が存在しています。ここでは、メーカー生産ではなく個人の制作者が、大本のオリジナルから原型を作るまでの工程に話題を絞って、ごく簡単に作業の流れを説明したいと思います。@パテ、模型用粘土などを盛りつけたり、乾燥させたあとに削り取ったりして、フィギュアを造形します。A完成したフィギュアの半分を油粘土に埋め込み、露出している残り半分へシリコンを流して型を取ります。シリコンが乾いた後に油粘土を取り外すと、フィギュアの半身がシリコンに埋もれた状態のものが出てきます。B残りの半分側も、同じようにしてシリコンで型を取ります。これで、鯛焼き用の鉄板を開いた状態のように、半身ずつの鋳型が出来たことになります。Cあとは、それらの断面をぴったり合わせれば、シリコンを雌型とした、フィギュアの原型が完成します。中が空洞になった卵のような状態です。Dこのシリコンの卵に穴を開けて、ウレタン樹脂などを流し込めば、複製品としてのフィギュアの完成です。ここまで述べた以外にも、フィギュアの大きさや造形の精密さに応じて、実に様々な素材が実際には用いられています。

Copyright © 2007 フィギュアの作り方、製作